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テレビのコメンテーターは、消費税増税法案という極めて重大な法案を巡って民主党議員の賛否が分かれていることについて、「党としての体裁をなしていない」「幼稚園レベルだ」という極めて幼稚な批判をする。米国では、党議拘束がなされておらず、民主党議員が提出した法案でも民主党議員が全員賛成するとは限らず、逆に、共和党議員が全員反対するとは限らない。常に、党内はまとまっていない。つまり、テレビのコメンテーターの方々の考え方によれば、米国の民主党や共和党も、党としての体裁をなしておらず、幼稚園レベルだということになる。コメンテーターの皆さん、米国でそういう主張をされたらどうですか?
もちろん、大統領制と議院内閣制だから、党議拘束に対する考え方も違う部分はあると思う。しかし、党議拘束があることによって国会での議論が意味のないものとなっているとの批判が多くの学者からなされている。
今回の前原氏への一任に至る過程は公開されていない。非公開の議論で、重大な消費税増税が決められてしまうことになる。
これは民主主義から逆行する。
しかも、消費税は、前回の衆議院選挙で、次の選挙までの4年間は増税しないと明確に述べていたのだから、増税法案を提出することは国民に対する公約を裏切ることになる。したがって、そのような法案に賛成できないという民主党議員がいたとしてもまったく不思議ではない。というか、そちらの方が正統性を有している。
本来、党議拘束は、国民に対する公約に違反すると、党としての体裁をなさなくなることから、国民との約束に反しないようにするために、かけるものだ。
ところが、今回は、民主党は、国民に対する公約に違反する決定をなしたのだから、党議拘束をかける正統性など有していないことになる。
こういう場合に、民主党各議員が増税に賛成するのか、反対するのか、姿勢を示したうえで、次の選挙に臨みたいと考えるのは当然のことだ。
党議拘束は解除するべきだ。
というのが、本来、市民よりも専門的知識のあるコメンテーターがなすべき議論であり、そういう議論もせず、政党としての体裁をなしていないという飲み屋談義以下のコメントをすることを恥ずかしく思わないのだろうか。
あ、そうね。財務官僚からよろしく頼むと言われているから仕方ないね。でも、そういうことしていると、数年後には完全に干されるよ。インターネットなどで、市民はあなたがたがいかに幼稚な議論をしているかという事実を共有しつつあるからね…。
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