【ブログ引越ししました。従来のブログは→ http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005 です】
京都で通学中の小学生の列に居眠り運転中の自動車が突っ込み、2名が死亡する(2名が重体)という悲惨な事故が起きた。被害者の遺族は復讐という言葉を口にしていた。その気持ちは少しは分かるつもりだ。ただ、問題は、運転していた者の責任を問うだけでいいのか?ということだ。
2007年9月6日、福岡で発生した飲酒運転による兄弟3人死亡事件の公判で、遺族の写真がプロジェクターで法廷に映し出され、検察官が兄弟の母の供述調書を読み上げて涙した。その調書の中で検察官が、母に「絶対に(最高刑の懲役)25年の刑が下されることを確信しています。一年でも短ければ犯人を私が殺します」と言わしめたと報道された際、私は、次のようなブログを書いた。
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/7d0eb30d577d1d1ca6b6f2c64aa2e6b6
【飲酒運転、危険ですよね、私も一度、完全にふらふらしてきた車にはねとばされそうになった覚えがあります。いや、もう、歩道に乗り上げてこんばかりの勢いで、本当に怖かった。ですから、飲酒運転に対する怒りは、もっともだと思う。飲酒して運転すれば、まさに走る凶器です。
しかし、では、飲酒運転が繰り返されるのはなぜか、それは、簡単、飲酒運転ができるような車が売られているからだ。今の技術を持ってすれば、①呼気のアルコール濃度、②運転の際のハンドル操作の異常さ(ふらふら運転)を検知して、強制的にスピードを緩めて停止する装置を設けるくらいのことは簡単だと思う。
このような装置を付けることは、飲酒運転での事故を起こした際の刑を厳しくするよりもよほど効果があるし、そのような装置を付けることは、本来、何らの不利益もないはずだ。
それにもかかわらず、いまだに、走る凶器と化すことを許している…。
私は、本来、3人の父母が叫ぶべきは、なぜ、飲酒運転のできる車を販売するのか!直ちに、そういう車を売れないような法律をつくってほしい!…ということだと思う(そういう訴えも同時に行っているのかもしれませんが…)。
それにもかかわらず、事件を担当した検察官は、飲酒運転をした被告人にすべての罪を負わせて、社会の非難の対象とするかのうような調書を作成し、涙しながら朗読する。こんなことをしても、飲酒運転をする人全員が飲酒運転をやめるはずはないのに…。
てなことを書くと、包丁だって凶器になるのだから、要はやっぱり使う側の問題ではないかなどと反論する人がいる。果たしてそうだろうか。
包丁を使っていて、過失で自分の指を切ることはあっても、人の体を刺すことはないよね。ここが肝心です。
車は、過失で簡単に人を殺すことができるのです。普通の市民が日常的に使用するもので、そういう商品、過失で人を殺してしまう商品、はほかにあるだろうか?
車を運転する人は、だれも、そう飲酒運転する人も、人を傷つけようと思って車の運転をするわけではない。大丈夫だ、そう思うから車の運転をするわけだ。
そうそう、飲酒運転だけではない。疲労による居眠り運転、こっちの方が分かりやすいかもしれない。疲れていても、ちょっと無理をして乗ってしまうことはあるはずです。そのとき、自分が人を殺すことになるかもしれないから、運転を控えようと思うでしょうか?レジャーからの帰りを急いだり、納期に間に合わせるために、疲労運転をすることはないわけではない。
この疲労運転を撲滅することも、簡単だ。疲労運転も、ハンドル操作が異常になるのだから、それを検知したら、速度を落として、停止するような装置を付けることはできる。
そういう車を作らないのは、①コストの問題、②そういう車は売れなくなる(呼気を感じる装置のぶさいくさ…などなどの理由で)…からだろう。
ようやく、【政府は飲酒運転防止策として、飲酒運転の常習者に対し、アルコールを検知するとエンジンがかからなくなる装置「アルコール・インターロック」の自動車搭載を義務づける方向で検討に入った。
準備作業として、内閣府が来年度予算の概算要求に、インターロックの飲酒運転防止に対する有効性の実証実験のための費用を盛りこむ】(読売)という流れが出てきたが、これだって、飲酒運転の常習者を対象としたものにすぎない。なぜ、あらゆる車にこの装置を付けようとしないか、私には理解できない。
世界一の車生産台数を誇る某メーカーをはじめとする車メーカーは、飲酒運転による犠牲者の上に、いや、年間死亡者一万人という犠牲者らの上に、現在の繁栄がある…敵は、●●にあり!】
このブログを書いたら、すぐに、居眠り運転対策技術はもうありますよ、という情報をいただいたので、そのことも書いた。
≪交通事故を防ぐためには、飲酒していること、疲れていることを検知し、それをドライバーに警告したり、速度を弱めて停止させるシステムを車に搭載することこそが重要で、刑罰を重くすることだけでは事故は避けられない…と主張しました(※1)。すると、chipさんが、【「飲んだら乗るな」とシフトロック 飲酒運転防止へ日産がコンセプトカー】(※2)という記事を紹介してくれました。
【日産自動車は8月3日、ドライバーの呼気からアルコール濃度を測るセンサーなどを搭載し、飲酒運転を防止するシステムを備えたコンセプトカーを開発した。アルコールを検知した場合にはシフトレバーをロックしたり、カーナビの警告やシートベルトを巻き上げるなどして知らせる。
シートにドライバーの呼気のアルコール濃度を計るセンサーを付けた。濃度が規定値を超えると、カーナビ表示と音声で警告する。シフトレバーには手のひらの汗に含まれるアルコールを検出するセンサーを組み込み、アルコールを検知した場合はシフトレバーをロックする。
メーターに備えたカメラでドライバーのまばたきの回数を監視したり、ハンドルの動きから走行中の車の動きを監視するシステムも備えた。システムが居眠り状態、飲酒運転、脇見運転と判断した場合は、カーナビ表示と音声で警告したり、シートベルトを巻き上げるなどして知らせる】というもの。
まさに、私が想定していたシステムそのもの。非常に残念なのは、車メーカーが20年前からこのシステムに本気で取り組んでいたら、おそらくは事故で亡くなる人がすでに減っていたであろうということ…。
後ろ向きのことを言っても仕方ない。冒頭に掲げた記事のように、警察官でも飲酒運転で人生を棒に振るわけですから、やっぱり、厳罰だけで、飲酒運転を防止できるわけではない。軽い気持ちで飲酒運転させないためのシステムの導入、これこそが望まれるところです。
ぜひ、このシステムを至急導入するようメーカーや政府に要望するとともに、このシステムが導入されるまで新車を買うことは控えることをブログなどで表明してはいかがでしょうか?≫
2007年9月、それから4年以上が経過している。あらゆる新車にこのシステムを搭載し、中古車についても、3年以内に設置するというような法律を制定すれば、同じような悲劇が起きる可能性は極めて小さくなるはずだ。
最近はCMで、衝突防止緊急停止システムを備えた車が宣伝されている。これを法的に義務付けるという方法もあるだろう。
過失を少なくするために、重罰化を含むいろいろな対策をとることも必要かもしれない。しかし、過失を完全になくすことは不可能なのだから、過失があっても事故を防ぐことができるシステムを導入することこそが重要だと思う。
私が、政治においてもシステムを変えるべきだとしつこく書いているのも同じこと。人は、過ちを犯す。天下りなどの利権に目がくらむこともある。だからこそ、透明度をより高めて、天下りなどの実態を明らかにする必要がある。そして、透明度を高めることで、安易に目がくらむことをも防ぐことができるわけだ。
◆◆◆以下、基本的に毎日掲載しているものです◆◆◆
●新刊2冊のご紹介●
1冊目:本来正確な情報が提供され、それがなされない場合には追及の場となるはずの記者会見で何が起きたのか?
●アマゾンはこちら→ http://ow.ly/8fo8o
2冊目:原発事故でも明らかなように日本では、国民に主権があるとはいえないのが実態だ。海外ではどのような工夫がされているのか?問題点の洗い出しと改善の糸口を紹介しました。ぜひ、一家に一冊!
アマゾンはこちら→ ow.ly/a2Lxz
●補訂したもの●
日本のマスコミがいかに非民主的な環境に置かれているかを指摘ししました。海外ではマスコミを政府に対する市民の番犬として機能させるための仕組みがあります。それらも紹介しています。民主党が政権奪取後の動き、原発報道について補充しました。
●既刊本●
天下りの防止し、行政の隠れ蓑とされる審議会を改革するために、イギリスではこんな方法が採用されていた!
■■■以下の3点は、日本、特に東北・関東の保護者必読です。ぜひ、輪読会をしてみてください■■■
「ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版」(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html)
「緊急時被ばく状況における人々に対する防護のための委員会勧告の適用(仮題)=109」
(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html)
アメリカ科学アカデミーの文献「BEIR-VII」(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、電離放射線の生物学的影響に関する第7報告)
http://archives.shiminkagaku.org/archives/radi-beir%20public%20new.pdf
◆東電本社の記者会見は、午前11時~正午から、午後6時ごろからの2回となっている。インターネットで生中継と録画配信されている◆
→ ニコ生 http://live.nicovideo.jp/
岩上さんのサイト http://ow.ly/4wCEr
◆東電会見に出席し続けている木野龍逸さんへの支援金の振込先口座は下記のとおりです。
郵便局の振替口座
口座番号は、00100-5-362362
口座名称は、木野龍逸支援の会(キノリュウイチシエンノカイ)
なお、銀行からの場合、
ゆうちょ銀行
〇一九店
当座預金
0362362
にお願いします(できれば郵便局の振替でお願いします)。
【日弁連の東日本大震災・原発事故災害復興支援活動】
→ http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/higashinihon_daishinsai.html
●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●
【ツイッターアカウント】@BarackObama
【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから
【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.
Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.
Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.
Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko
At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。
【ツイッターアカウント】yamebun
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。