【ブログ引越ししました。従来のブログは→ http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005 です】
昨日、国会事故調で菅元首相から参考人としてての聴取がなされた。会場に行ったところ、海外を含む多くのマスメディアが詰めかけており、関心の高さがよくわかった。問題は、関心がどこを向いているかだが…(苦笑)。気を取り直し、重要だと考えたことを紹介します。
まず、菅元首相が、保安院や東電から情報が上がってこない状況、そのような状況の中で東電が撤退を言い出したことで、東電本社に法律にはない統合本部を設置し、ようやく、情報が入るようになってきたことを正直に述べたことはよかったと思う。
また、最後の短いスピーチで、外国人などを入れた厳しい調査をすること、脱原発を進めるべきであることを明確に述べたのも、教訓にするべきだ。
残念なのは、菅元首相がそこまで現場の担当者からの情報が上がってこなかったことを問題視するならば、そのようなことが二度と起きないように、自らより詳細な事実を述べるべきでしょう。保安院、東電の誰がどのような責任を負っていたにもかかわらず、その責任を果たさなかったこと、さらに、果たさなかった原因、これらを明らかにすることに協力することが、百万回謝罪の言葉を重ねるよりも重要なことだ。
そういう意味では、この日、最後に、菅元首相が、東電に乗り込んだときの「叱責」について、質問が繰り返されたのは、少し残念だ。
あれだけの事故で情報が上がってこない状況があり、訳の分からないまま撤退する、と言われれば、「ちょっと待て」という怒りを感じるのは当然だし、それに怒りを感じることができないような人にはリーダーになってほしくない。
そもそも、東電の記者会見をみてもらえば、分かるように、東電幹部は甘やかされている。会長や社長への記者の質問はご丁寧で、これだけの事故を起こした当事者の責任者とは思えないようなものだ。
3月16日の武藤副社長の記者会見は終わり際に少し大きな声でのやりとりがあった。というもの、武藤氏が質問に正面から答えなかったからだ。
の1時間10分あたりからを見てもらえると、マイクなしでの発言が相次いでいる。私も前に詰めよって答えるように迫った。
が、記者がたくさん出てきて武藤氏を取り囲むような状態にまでは至らず、彼は会見場を平穏に退出した。
この様子を朝日新聞の奥山記者は、「東電でひっきりなしに開かれてきている記者会見がこのように荒れた状態で終わるのはおそらく初めてと思われる」と自著(「ルポ 東京電力 原発危機1カ月」)で説明している。
あれだけの事故を起こしたのだから、常にこの程度の荒れぐあいになっても不思議はないのに、そうならないのは、いかに広報が根回しをし、幹部に気づかないようにしているかということの裏返しだ。
そういう彼らが「叱責」されたから萎縮したなんて、腹が痛い。子供じゃないんだよ。大企業の幹部だよ。
事故調は、くだらない「叱責論争」をするよりは、具体的な事実関係を聞くべきだったと思う。
菅元首相の今後の調査への協力を期待したい。
◆◆◆以下、基本的に毎日掲載しているものです◆◆◆
●新刊2冊のご紹介●
1冊目:本来正確な情報が提供され、それがなされない場合には追及の場となるはずの記者会見で何が起きたのか?
●アマゾンはこちら→ http://ow.ly/8fo8o
2冊目:原発事故でも明らかなように日本では、国民に主権があるとはいえないのが実態だ。海外ではどのような工夫がされているのか?問題点の洗い出しと改善の糸口を紹介しました。ぜひ、一家に一冊!
アマゾンはこちら→ ow.ly/a2Lxz
●補訂したもの●
日本のマスコミがいかに非民主的な環境に置かれているかを指摘ししました。海外ではマスコミを政府に対する市民の番犬として機能させるための仕組みがあります。それらも紹介しています。民主党が政権奪取後の動き、原発報道について補充しました。
●既刊本●
天下りの防止し、行政の隠れ蓑とされる審議会を改革するために、イギリスではこんな方法が採用されていた!
■■■以下の3点は、日本、特に東北・関東の保護者必読です。ぜひ、輪読会をしてみてください■■■
「ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版」(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html)
「緊急時被ばく状況における人々に対する防護のための委員会勧告の適用(仮題)=109」
(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html)
アメリカ科学アカデミーの文献「BEIR-VII」(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、電離放射線の生物学的影響に関する第7報告)
http://archives.shiminkagaku.org/archives/radi-beir%20public%20new.pdf
◆東電本社の記者会見は、午前11時~正午から、午後6時ごろからの2回となっている。インターネットで生中継と録画配信されている◆
→ ニコ生 http://live.nicovideo.jp/
岩上さんのサイト http://ow.ly/4wCEr
◆東電会見に出席し続けている木野龍逸さんへの支援金の振込先口座は下記のとおりです。
郵便局の振替口座
口座番号は、00100-5-362362
口座名称は、木野龍逸支援の会(キノリュウイチシエンノカイ)
なお、銀行からの場合、
ゆうちょ銀行
〇一九店
当座預金
0362362
にお願いします(できれば郵便局の振替でお願いします)。
【日弁連の東日本大震災・原発事故災害復興支援活動】
→ http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/higashinihon_daishinsai.html
●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●
【ツイッターアカウント】@BarackObama
【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから
【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.
Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.
Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.
Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko
At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。
【ツイッターアカウント】yamebun
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。